箔押しってなんですか?

革の表面に「箔(ホイル)」を熱と圧力で転写する加工方法です。

専用の加熱器具(はんだごてやホットスタンプ機など)と「箔押し用ホイル」を使用し、110℃前後に温めた刻印で圧をかけることで、箔が刻印の形に沿って革へ転写されます。

どんな革に箔押しが向いていますか?

表面がなめらかで、シュリンク系の柔らかい革が箔押しには向いています。

逆に、硬くて深いシワや溝がある革は不向きです。箔が奥まで届かず割れてしまったり、転写ムラの原因となります。また、すでに型押し加工が施されている革も避けた方がよいです。

はんだごてとホットスタンプ、どちらが良いですか?違いも教えてください。

【はんだごての特徴】

・小型で持ち運びがしやすい

・作業台に固定されないため、加工しにくい場所にも使える

・角度をつけて多方向から圧をかけられる

🔻注意点:

・刻印サイズによって温度調整が必要

・接触面の外側から熱が逃げやすく、設定温度より高めに調整する場合もあり

・スタンピングの技術が必要で、練習が必要

【ホットスタンプの特徴】

・刻印をプレートにしっかり固定

・正確な位置に繰り返し加工できる

・温度が安定し、大小さまざまな刻印に対応

・オプションパーツを使えば、加工対象に応じた使い方が可能

ホットスタンプは、作業台と加熱プレートが、支柱と一体型になっている為、定めたところへ正確に加工を施す事が出来ます。

また『同じ位置へ繰り返しスタンピング』が行えるので、加工ミスも防止でき、はんだごてと比べても効率よく作業を進めることができます♫

更に、オプションパーツを取り付けることで、様々な場面で、用途に合わせてスタンピングを行うことができます。

『箔押し』のやり方について教えてください。

1.加熱プレートに刻印(真鍮製)を取り付けます。

2.革または紙を作業台に固定。

3.温度を約110℃に設定。

4.箔をのせずに「型押し」して下地を整える(2~5秒)。

5.箔をのせて「本押し」(1~2秒)を行う。


🔸ポイント:

「型押し」を先に行うことで、接地面が整い、箔がより綺麗に定着します。

箔がうまく転写されません。なぜですか?

主な原因は以下の5つです。

1. 温度調整機能がない

適温(約110℃)に設定できないと、箔がうまく付かない/焦げるなどの不具合が出ます。

2. 刻印に熱がしっかり伝わっていない

特に大きな刻印では端まで熱が届きにくいです。ホットスタンプ機の使用がおすすめです。

3. 圧力が足りない

表面積の広い刻印には、より強い圧力が必要です。下にゴムやシリコンマットを敷くと安定します。

4. 素材が不適合

表面がザラついた革や深いシワのある革、段ボールなどの紙には向きません。

5. 押し時間が長すぎる

熱が行き過ぎて余計な箇所まで転写されてしまうことがあります。押し時間を短く調整してください。

紙へは箔押しできますか?

はい、可能です。YLT-SP01のようなホットスタンプ機を使えば、厚さ0.3mm程度の厚紙にはきれいに箔押しができます。

コピー用紙(約0.1mm)などの薄い紙は、熱や圧によりしわや焦げが出る場合がありますので、慎重にご使用ください。
付属のゴムマットをご使用頂くことで、比較的上手く箔を転写する事はできますが、熱がゴムまで浸透して紙にくっついてしまい、剥がすときに紙が破れてしまう事があります。

よって、紙へ箔押しをされる方は、ご使用される紙の厚さが0.3mm程度ある事を事前にご確認しましょう♪